日本政策金融公庫で融資を受けるメリットは?

創業融資


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設立に向けて準備中の方は日本政策金融公庫の名前を一度は耳にしたことがあるかと思いますが、一般的にはまだまだ聞きなじみのない組織です。日本政策金融公庫とはどんな組織なのか、日本政策金融公庫の融資制度を利用するメリットを解説していきますので、日本政策金融公庫からの融資を検討中の人は、ぜひ参考にしてみてください。

日本政策金融公庫とは

日本政策金融公庫は正式名称を『株式会社日本政策金融公庫』といいます。株式会社日本政策金融公庫法という法律のもと設立された金融機関で、沖縄県を除く全国の都道府県に152の支店が配置されています。

形式は株式会社となっていますが、出資の100%を政府が行っている金融機関で、株主は政府のみの公的な金融機関、政府系金融機関です。中小企業の創立を推進する政府の方針から、貸し倒れリスクが高く、民間の金融機関では融資が困難な創業融資、災害関連融資などにおいて、それら民間金融機関を補完することが主な目的の組織です。

日本政策金融公庫のメリット

信用保証協会の保証付き融資や、銀行からのプロパー融資ではなく、日本政策金融公庫の融資制度を利用することの代表的なメリットは、以下の4つがあります。

設立直後でも申し込みやすい

・民間の金融機関よりも金利が低め

・無担保・無保証の融資制度がある

・民間の金融機関よりも返済期間が長め

創業初期でも申し込みやすい

日本政策金融公庫は中小企業や小規模事業者の資金調達に力を入れており、民間の銀行より支援に積極的な傾向があります。また、日本政策金融公庫と民間金融機関は異なる審査基準を設けていますので、民間の金融機関で融資の審査が通らなかった企業であっても通過する可能性があります。

民間の金融機関よりも金利が低め

中小企業や小規模事業者を支援する公的な金融機関となるため、日本政策金融公庫は銀行や信用金庫よりも金利が低めです。実際の適用金利は融資制度や契約内容によっても異なりますが、金利の幅が低めに設定されている点はメリットのひとつです。ただし、日本政策金融公庫では、他の金融機関からの借り換えを認めていません。そのため、他の金融機関からの借り換えとして日本政策金融公庫から融資を受けることを検討中の人は注意が必要です。また、固定金利のため融資決定時または融資実行時の利率が最後まで適用されるのが基本です。返済計画を安定的に進めていけることもメリットの1つだと思います。

主な資金調達方法目安金利
信用保証協会の保証付き融資2%前後
銀行のプロパー融資1%~3%程度
信用金庫の融資2%~6%程度
ノンバンク3%~18%程度
  日本政策金融公庫の新創業融資   2.4%~3.7%程度 

金利だけを見ますと、信用保証協会の保証付き融資と、銀行のプロパー融資の金利が低いですが、信用保証協会の保証付き融資の場合、金利の他に保証料がかかります。銀行のプロパー融資は創業間もなくの企業では信用力が足りませんのでなかなか融資が通りません。以上のことから、創業時の融資は日本政策金融公庫の新創業融資制度の利用がおすすめです。

無担保・無保証の融資制度がある

日本政策金融公庫の融資制度でも通常は、信用保証協からの融資と同様に代表者が保証人になることを求められます。しかし、創業融資制度であれば原則として無担保・無保証で借り入れ可能です。また、代表者個人に責任が及ばない仕組みになっているため、設立して間もなくでも申し込みやすいといえます。

民間の金融機関よりも返済期間が長め

実際の貸付期間は契約内容によっても異なりますが、日本政策金融公庫の創業融資では長めに設定されている傾向があります。創業融資では設備資金は10年以内、運転資金は7年以内に設定されています。さらに、利子のみを支払う据置期間が設けられていて、設備資金は2年以内、運転資金は1年以内となっています。岡山県の信用保証協会でも据置期間が設けられていますが、設備資金・運転資金どちらも1年以内となっていますので日本政策金融公庫からの融資が有利と言えます。

据置期間中は利子のみの支払いとなるため、元金は減りません。しかし、据置期間があることにより、毎月の返済負担を軽減できるため、創業間もなくの企業にとっては大きなメリットです。

日本政策金融公庫の創業融資のデメリット

メリットと併せてデメリットも認識しておきましょう。

・準備しなければならない書類が多い

創業期の融資に前向きな日本政策金融公庫ですが、その分、提出を求められる必要が多いです。

・業績により金利が変わらない

民間の金融機関であれば、業績の良い企業への融資では金利を低く設定します。公的な金融機関である日本政策金融公庫ではどのような業績であっても金利は一律です。 創業期の企業にとってはメリットですが、業績の良い企業にとってはデメリットと言えます。

日本政策金融公庫は100%政府が出資する公的な金融機関です。中小企業や小規模事業者を支援する立場から、創業間もなくで信用力のない企業でも融資が比較的通りやすいのが特徴です。

とはいっても財源が税金のため厳正な審査が行われます。日本政策金融公庫の審査に通ることによって、呼び水効果で他の金融機関からの融資にも繋がりますので、創業融資をご希望の方は是非ご検討ください。

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