【一人親方は法人化(会社設立)すべき?】タイミング編 その2

建設業許可


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前回に引き続き、会社設立を検討すべき3つのタイミングについて解説していきます。

  • 1.個人事業主としての年間売上が1,000万円を超えた時
  • 2.課税所得が一定額(800万円程度)を超えた時
  • 3.従業員を雇用して事業拡大を望む時

1.個人事業主としての年間売上が1,000万円を超えた時

個人事業主としての年間売上が1,000万円を超えると見込めたら、早いタイミングで法人化を検討しましょう。
なぜなら、売上が1,000万円を超えるタイミングで法人化することで、本来発生するはずだった消費税の支払いが免除されるからです。
本来であれば、個人事業主は、課税売上が1,000万円を超えると翌々年から消費税を支払う「課税事業者」となります。
正確には、課税売上が1,000万円を超えた2年後から、その年の売上に関係なく消費税を納税しなければいけません。
しかし、法人として会社を設立することで消費税の課税基準が「前々事業年度の売上が1,000万円を超えた場合」となります。
そのため法人化する以前の売上に対する消費税は発生しなくなるのです。
また、会社設立してからの2年間は消費税の支払い義務が発生しないので、結果的に節税につながります。

◇インボイス制度で課税事業者が増えています◇

2023年10月からインボイス制度が導入されたことで、年間売上が1,000万円未満の場合でも課税事業者となるケースが増えてきます。
特に大手企業の仕事を下請けしている場合などは、仕事を受注するためには課税事業者になる必要が出てくるのです。
インボイス制度導入によって、まだ課税事業者になっていない一人親方でも、課税事業者になるのか法人化して節税するのかの判断が必要になると覚えておきましょう。

2.課税所得が一定額(800万円程度)を超えた時

すでに個人事業主としての年間売上が1,000万円を超えており、消費税を納税している一人親方の場合は、課税所得が800万円を超えると所得税率が法人税率を上回ってしまいます。
簡単に説明すると「所得税と法人税の税率の違いから、法人化したほうがお得になる」
と言えます。
個人事業主である一人親方の場合、個人の所得に所得税がかかりますが、法人が納める法人税は、法人としての所得に課税されます。
つまり、利益は同じ金額でも、支払う税額に差が出るため、税金が安いほうが得ということです。
注意したいのは、法人化した場合、別途支払いが発生するものがある点です。
たとえば、法人住民税の最低額7万円や、決算申告を税理士へ依頼する場合の報酬などが挙げられます。
とはいえ、所得が800万円を超えると、諸々の支払いを考慮しても、会社設立をするのに良いタイミングと考えられます。

3.従業員を雇用して事業拡大を望む時


これから事業拡大をしていくために従業員を雇用しようと考えている場合です。
所得税や消費税の損得ではなく、経営方針で決めるべきという考え方になります。

もちろん個人事業主のままでも、従業員の雇用は可能です。しかし、法人化している会社の方が、求人者にとって「社会保険加入や福利厚生完備などの好条件がある」と印象が良く、新たな人材が集まりやすい一面があります。

事業拡大していくためには、あなたひとりで事業を回していくのではなく、従業員を雇用していかなければいけません。
従業員を増やすことを考えはじめたら、あなただけではなく従業員の働く環境を整えるためにも、法人化を検討してみましょう。

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