プロパー融資ってどんなもの?
創業融資
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プロパー融資とは
プロパー融資とは、金融機関が信用保証協会等の第三者機関の保証を利用せずに融資するものをいいます。
借入人と金融機関が直接契約を交わしお金を融資しますので、万が一借入人がお金を返済できなくなると、その損失は銀行が100%負担しなければなりません。信用保証協会の保証が付いた融資(保証協会付融資)の場合、金融機関の損失の負担割合は20%程度ですので、創業間もない企業などは信用力が低く、プロパー融資を受けることは大変難しいです。プロパー融資は保証協会付融資に比べ複数のメリットがありますので、まずは保証協会付融資を受けて信用力を高めることからスタートしましょう。
プロパー融資のメリット
・保証料がかからない
保証協会付融資の場合、万が一債務者が返済不能になった際には金額の80%を保証協会が金融機関に立て替え払いを行います。そのため、融資を受ける側は信用保証協会に、保証を利用する対価として所定の信用保証料を支払う必要があります。信用保証料の料率は、中小企業・小規模事業者の財務状況などを考慮され、原則として9つの料率区分から適用されますが融資額の0.45~2.20%程度となっており、融資額に応じて保証料の負担も大きくなる仕組みです。一方、プロパー融資は金融機関との直接取引となっているため、保証料を支払う必要はありません。
・融資限度額がない
保証協会付融資には保証の限度額があり、無担保の場合は8,000万円、担保ありの場合を含めると2億8,000万円が上限です。プロパー融資の場合は限度額はありませんので大規模なプロジェクトを実施するにはプロパー融資を利用する必要があるといえます。
プロパー融資のデメリット
・審査が厳しい
プロパー融資は金融機関が100%貸倒れのリスクを負う融資制度なので、審査はかなり厳しいものになります。創業後3年以内の企業にはそもそもプロパー融資を実施していない金融機関も多くあります。3年を過ぎた企業であっても、財政状況やこれまでの実績を審査されますので、保証協会付融資を繰り返し返済の実績を作り、業績を上げて利益を出すよう意識しましょう。
・返済期間が短い場合がある
プロパー融資では金融機関は債権回収における大きなリスクを抱えています。返済期間を長くしてしまうと企業の業績が悪くなりうることを懸念して、保証協会付融資に比べて返済期間を短く設定する傾向にあります。